【Q&A】親御さんのこと、将来のこと…「成年後見制度」について司法書士が分かりやすく解説します!

「最近、親の物忘れが多くて心配…」
「将来、自分の判断能力が衰えたらどうしよう…」
ご自身やご家族の将来について、このような不安をお持ちではありませんか? 高齢化が進む現代において、「成年後見制度」の重要性がますます高まっています。
私たち司法書士法人槐事務所は、多摩市に事務所を構え、成年後見人として就任し、成年後見の申立てもお手伝いするなど、地域の皆さまの様々なお悩みに寄り添ってまいりました。成年後見制度についても、専門家としてしっかりサポートさせていただきます。
しかし、制度の内容が複雑で分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、皆さまの疑問にお答えする形で、成年後見制度について分かりやすくQ&A形式で解説します。この記事が、皆さまの不安を少しでも解消し、一歩踏み出すきっかけとなれば幸いです。
目次
- 1 成年後見制度 Q&Aコーナー
- 1.1 Q1: 「成年後見制度」って、そもそも何ですか?
- 1.2 Q2: 成年後見制度には種類があると聞きました。どのようなものがありますか?
- 1.3 Q3: 法定後見制度を利用したい場合、どうすればいいですか?
- 1.4 Q4: 誰が成年後見人等になるのですか? 家族でもなれるのでしょうか?
- 1.5 Q5: 任意後見契約は、いつ、どのように結ぶのですか?
- 1.6 Q6: 成年後見制度を利用すると、費用はどれくらいかかりますか?
- 1.7 Q7: 成年後見制度を利用するメリットとデメリットは何ですか?
- 1.8 Q8: うちの親はまだ元気ですが、将来のことが心配です。今からできることはありますか?
- 1.9 Q9: 多摩市に住んでいるのですが、相談に乗ってもらえますか?
- 1.10 Q10: 司法書士に成年後見制度について相談するメリットは何ですか?
- 2 まずはお気軽にご相談ください
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成年後見制度 Q&Aコーナー
Q1: 「成年後見制度」って、そもそも何ですか?
A1: 認知症、知的障害、精神障害などによって判断能力が十分でない方々を、法律面や生活面で保護し、支えるための制度です。具体的には、家庭裁判所が選任した成年後見人等が、ご本人の代わりに財産を管理したり、介護サービスの契約を結んだりすることで、ご本人の権利と生活を守ります。
例えば、悪質な訪問販売で不利な契約を結んでしまうことから守ったり、必要な医療や介護サービスを安心して受けられるように手配したりします。
Q2: 成年後見制度には種類があると聞きました。どのようなものがありますか?
A2: はい、成年後見制度には大きく分けて2つの種類があります。
- 法定後見制度
- 対象となる方: すでに判断能力が不十分な状態にある方。
- 特徴: ご本人の判断能力の程度に応じて、「後見(こうけん)」「保佐(ほさ)」「補助(ほじょ)」の3つの類型に分かれます。家庭裁判所が、それぞれの類型に応じて成年後見人、保佐人、補助人(これらを総称して「成年後見人等」といいます)を選任します。
- 手続き: ご本人、配偶者、四親等内の親族などが、ご本人の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てを行います。
- 任意後見制度
- 対象となる方: 現在は判断能力がしっかりしているが、将来、判断能力が不十分になった場合に備えたい方。
- 特徴: ご本人が元気なうちに、将来任意後見人となる人(任意後見受任者)をご自身で選び、どのような支援をしてもらいたいか(財産管理や身上保護に関する事務)をあらかじめ公正証書による契約(任意後見契約)で決めておく制度です。実際に判断能力が低下した際に、家庭裁判所が任意後見監督人を選任することで、契約の効力が生じます。
Q3: 法定後見制度を利用したい場合、どうすればいいですか?
A3: まず、ご本人の判断能力について医師の診断を受けていただくことが一般的です。その上で、必要な書類(申立書、診断書、ご本人の戸籍謄本や住民票、財産目録、収支状況報告書など)を揃えて、家庭裁判所に申立てを行います。
申立て書類の作成は専門的な知識が必要となる場合が多く、一般の方には複雑で分かりにくい部分もあるかもしれません。私たち司法書士は、これらの書類作成のサポートや、手続き全体に関するアドバイスを行うことができます。槐事務所では、初回のご相談は無料(または一定時間無料)で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
Q4: 誰が成年後見人等になるのですか? 家族でもなれるのでしょうか?
A4: 家庭裁判所が、ご本人の心身の状態、生活や財産の状況、成年後見人等候補者の職業や経歴、ご本人との利害関係の有無などを総合的に考慮して、最も適任な人を選任します。
ご家族が候補者となることも可能ですが、財産状況が複雑な場合や、親族間に意見の対立がある場合などには、弁護士や司法書士、社会福祉士といった法律や福祉の専門家が選任されることもあります。また、複数の成年後見人等が選任されたり、成年後見監督人(成年後見人等を監督する人)が選任されたりする場合もあります。
私たち司法書士法人槐事務所でも、成年後見人等の候補者としてご依頼をお受けすることが可能です。
Q5: 任意後見契約は、いつ、どのように結ぶのですか?
A5: 任意後見契約は、ご本人の判断能力がしっかりしているうちに結ぶ必要があります。大まかには次の手順となります。
- 任意後見人になってほしい人を選ぶ: 信頼できるご家族やご友人、または私たちのような法律の専門家を選ぶことができます。
- 委任する内容を決める: 将来、判断能力が低下した際に、どのような財産管理や身上保護をお願いしたいかを具体的に決めます。
- 公正証書で契約を結ぶ: 公証役場で、公証人のもと任意後見契約を締結します。公正証書にすることで、契約内容の明確性や証拠力が担保されます。
任意後見契約について詳しく知りたい、契約内容をどうすれば良いか分からないといったご相談も、槐事務所で承っております。
Q6: 成年後見制度を利用すると、費用はどれくらいかかりますか?
A6: 費用は、法定後見制度と任意後見制度、また個別の状況によって異なります。
- 法定後見制度の場合:
- 申立て費用: 家庭裁判所への申立て時に、収入印紙、郵便切手、登記手数料などがかかります。また、医師の診断書作成費用や、場合によっては鑑定費用(ご本人の判断能力を医学的に鑑定するための費用)が必要になることもあります。
- 成年後見人等への報酬: 家庭裁判所が、管理する財産の額や行った事務の内容などを考慮して決定します。報酬は、ご本人の財産の中から支払われます。
- 任意後見制度の場合:
- 契約締結時の費用: 公証役場で任意後見契約公正証書を作成する際に、公証人手数料がかかります。
- 任意後見監督人への報酬: 任意後見契約の効力が発生し、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した場合、その報酬が発生します。報酬額は家庭裁判所が決定します。
- 任意後見人への報酬: 任意後見契約の中で、任意後見人への報酬を定めることができます。無報酬とすることも可能です。
具体的な費用の目安については、ご状況をお伺いした上でご説明させていただきます。お気軽に槐事務所までお問い合わせください。
Q7: 成年後見制度を利用するメリットとデメリットは何ですか?
A7:
- メリット:
- ご本人の財産が適切に管理され、不当な契約などから守られます。
- 必要な医療や介護サービスの手続きをスムーズに行えるようになり、ご本人の生活の質の維持・向上につながります。
- ご家族の精神的・身体的な負担を軽減できる場合があります。
- デメリット:
- 一度制度の利用を開始すると、原則としてご本人が亡くなるまで、または判断能力が回復するまで(回復は稀なケースです)制度が継続します。
- 成年後見人等が選任されると、ご本人が単独で行える法律行為(契約など)に一定の制限がかかる場合があります。
- 成年後見人等や任意後見監督人への報酬が発生します。
制度の利用を検討する際には、これらのメリット・デメリットをよく理解し、専門家にご相談いただくことをお勧めします。
Q8: うちの親はまだ元気ですが、将来のことが心配です。今からできることはありますか?
A8: ご両親がお元気なうちだからこそ、できる備えがあります。
- 任意後見契約: Q2やQ5でご説明した通り、将来判断能力が低下した場合に備えて、ご自身で後見人を選び、支援内容を決めておくことができます。
- 財産管理委任契約: 判断能力はしっかりしていても、身体的な理由で財産の管理が難しくなった場合に備え、信頼できる人に財産管理を委任する契約です。
- 見守り契約: 定期的な連絡や訪問を通じて、生活状況の確認や相談に応じる契約です。
- 遺言書作成: 相続に関するご自身の意思を明確に残しておくことで、将来の相続トラブルを防ぐことにつながります。
- 家族信託(民事信託): ご自身の財産を信頼できる家族に託し、その管理・処分を任せる仕組みです。成年後見制度よりも柔軟な財産管理が期待できる場合があります。
司法書士法人槐事務所では、成年後見制度だけでなく、これらの生前対策についても幅広くご相談を承っております。ご家族のご状況やご希望を丁寧にお伺いし、最適なプランをご提案させていただきます。
Q9: 多摩市に住んでいるのですが、相談に乗ってもらえますか?
A9: はい、もちろんです。司法書士法人槐事務所は、多摩市に事務所を構え、日野市、八王子市、稲城市、町田市など近隣地域の皆さまからのご相談にも対応しております。地域に根差した法律家として、親身にお話を伺い、お一人おひとりの状況に合わせた最適なサポートをご提供いたします。
成年後見制度は、ご本人だけでなく、ご家族にとっても非常に重要な制度です。少しでも不安や疑問がございましたら、まずは一度、お気軽にご連絡ください。
初回のご相談は無料です!042-319-6127受付時間 平日 9:00-18:00
お問い合わせ お気軽にお問い合わせくださいQ10: 司法書士に成年後見制度について相談するメリットは何ですか?
A10: 司法書士は、不動産登記や商業登記といった専門分野に加え、成年後見制度に関する専門家でもあります。司法書士にご相談いただくメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 専門知識に基づく的確なアドバイス: 制度の仕組みや手続きの流れ、必要書類などについて、分かりやすく丁寧にご説明いたします。
- 煩雑な申立て書類作成のサポート: 家庭裁判所への申立てには多くの書類が必要となりますが、その作成をスムーズに進めるお手伝いをいたします。
- ご本人の意思の尊重と権利擁護: 私たちは、ご本人の意思を最大限に尊重し、その権利が守られるよう努めます。
- ご家族との連携: ご家族の皆さまとも密にコミュニケーションを取り、円滑な制度利用をサポートいたします。
- ワンストップサービス: 成年後見制度のご利用に伴い、不動産の管理や売却、相続手続きなどが必要になる場合もございます。司法書士はこれらの手続きにも精通しているため、ワンストップでの対応が可能です。
司法書士法人槐事務所では、初回の無料相談を通じて、皆さまのお悩みやご希望をじっくりとお伺いし、最善の解決策を一緒に考えさせていただきます。
まずはお気軽にご相談ください
成年後見制度は、ご本人とご家族の安心な未来を守るための大切な仕組みです。しかし、いざという時になってから慌てて準備を始めるよりも、できるだけ早めに情報を集め、専門家に相談することが大切です。
「うちの場合はどうなんだろう?」「何から始めればいいの?」
どんな些細なことでも構いません。司法書士法人槐事務所が、皆さまの疑問や不安に寄り添い、一歩踏み出すお手伝いをさせていただきます。
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